2021/08/27
1/1ページ
CxOの羅針盤
第7回
自身の解像度を高めれば、良縁は自ずとやってくる。【前編】
- リーダーシップ
- マネジメント
- キャリア
- 組織
- 守屋 実氏 新規事業家
守屋 実氏は、新規事業創出の専門家として著名な人物。
数多くのスタートアップ、そして大企業の事業に参画をしている。
これまで、ラクスル、ケアプロの立上げに参画、副社長を歴任後、サウンドファン、ブティックス、AuB、みらい創造機構、ミーミル、JCC、テックフィード、キャディ、フリーランス協会、セルム、日本農業、ガラパゴス、博報堂、JAXA、JR東日本スタートアップなどの取締役、内閣府有識者委員、山东省人工智能高档顾问を歴任。2018年にブティックス、ラクスルを2か月連続で上場に導く。近著「起業は意志が10割」(講談社)、「DXスタートアップ革命」(日本経済新聞出版)。
(聞き手/井上 和幸)
バブル時代のパーティ屋が起業の原体験
井上 新規事業系でご活躍されていらっしゃる守屋さんのことは以前から存じ上げていました。僕が経営者JPを創業したのは2010年。守屋さんが独立されて守屋実事務所を設立されたのと同じ年です。守屋さんは最初、大学(明治学院大学)を出られて、新卒で株式会社ミスミ(現・ミスミグループ本社)さんに入社されたのですよね。
守屋 そうですね、ただ、大学生のときに、先輩が作った学生起業に参画させてもらっていたので、就職については、あまり深く考えていない学生でした。
井上 何をやっていらっしゃったのですか?
守屋 パーティー屋さんです(笑)。
例えば週末に、ディスコを何十店舗も借し切って、大学1、2年生の男の子・女の子たちに向けてパーティーを打っていました。しかも、そこに協賛を付けるんです。たとえば、お酒屋さんとかタバコ屋さんとか旅行屋さんとか・・・。「19歳20歳のトレンドリーダーを一晩で5000人くらい集められます」と言うと、マーケティング費の予算のなかから協賛金を捻出してくれたのです。
他にも、当時まだ、パソコンは普及していなかったので、女の子たちに「今後はパソコンが必要になるから習った方がいいよ」と口説いて某パソコンメーカーが運営するパソコンスクールに送り込み、キックバックをもらったり。さらに、その女の子たちが習熟したら、某パソコンメーカーが出展するイベントにコンパニオンとして送り込む。毎日、女の子10人を派遣すると、サヤ抜きで毎日10万くらい入ってくる、みたいな。
そんなことを集まった仲間でおびただしい数やって、おそらく一切合切積み上げると、年商1億円くらいを叩き出していたんじゃないかと。そこそこな金額になってきたので、遊びが仕事化し、サークルが会社化したのです。
井上 すごいなー。
守屋 そういうことをしていたので、就職という概...
こちらは会員限定記事です。
無料会員登録をしていただくと続きをお読みいただけます。