TOP ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術 売れる人がやっているたった四つの繁盛の法則とは?

2021/08/05

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第110回

売れる人がやっているたった四つの繁盛の法則とは?

  • ビジネススキル
  • キャリア
  • 笹井 清範氏

 

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売上とはあなたの誠実さを証明し、利益とは知恵の深さを測るもの。一生懸命に頑張っているのに、成果として表れないのは、ただ、誠実さと知恵深さを発揮する角度が違うのかもしれない。

目覚めたとき、「仕事がつらい」「今日は働きたくない」と思う朝を迎えた経験はありませんか? どうして、健やかな希望の朝を迎えられないのでしょうか? 一生懸命に頑張っているのに、成果として表れないからかもしれません。思ったように売上が上がらないから、利益が残らないからかもしれません。赤字や予算未達なら、なおさらです。 本来、売上とはあなたの誠実さを証明し、利益とは知恵の深さを測るものです。かといって、「私には誠実さも知恵も足りないのだろうか……」と思い悩む必要はありません。あなたが十分に誠実で知恵深いことは、本サイトをご覧になっている時点ですでに証明されています。

ただ、誠実さと知恵深さを発揮する角度が違うのかもしれません。

 

小学生のころ、教室で手にした分度器を思い出してください。角度を測るための目盛りが刻まれた半円形をした道具です。

 

図画工作や算数で線を引くとき、1度くらいのずれはあまり気にないものでした。ところが1度違うと、1メートル先では1.74センチのずれが生まれ、1キロ先では17.4メートルの違いになります。あなたが月から地球に帰還する宇宙船に乗っていたとしたら、地球に着くころには地球およそ5個分もずれた虚空を飛んでいることになります。

 

この宇宙船と同じように、あなたは理想の未来から毎日少しずつ離れていっているのかもしれません。あなたが頑張れば頑張るほど、理想からより遠くへと離れていってしまう。これこそ、「仕事がつらい」「今日は働きたくない」と感じる本当の理由です。

これまでのマーケティングの常識はもう通用しない

誠実で知恵深いあなたは、マーケティングについてさまざまな文献を読んできたことでしょう。そうしたものの多くに「マーケティングミックス」について記されています。

 

そもそもマーケティングとは、商品が大量かつ効率的に売れるように、市場調査・製造・輸送・保管・販売・宣伝などの全過程にわたって行う企業活動の総称をいい、これらのプロセスは企業規模の大小、業種の違いを問わず共通しています。

 

そしてマーケティングミックスとは、マーケティングにおける実行計画のことです。市場環境の分析をもとに計画を立て、対象顧客へのアプローチ方法を具体的に決定することを言います。

 

具体的には次の四つの要素から成り、長くマーケティングの鉄則とされてきました。

 

●product(製品)
●price(価格)
●place(立地・流通)
●promotion(宣伝)

 

頭文字をとって「4P」とも呼ばれます。これら四つの最適な組み合わせを考えていくことから「マーケティングミックス」と呼ばれます。

 

「それなら知っているし、いつも意識して実践している」と、あなたは言うかもしれません。そして、「……だけど、うまくいかない」と続けることになります。

 

それも、そのはずです。マーケティングミックスが提唱されたのは1960年代のこと。それからの半世紀の間に、ビジネスを取り巻く環境は大きく変わりました。

 

日本の人口は増加から減少に転じ、生まれてくる子どもの数は減り続け、高齢者は増え続けています。あなたが新しいお客さまと出会える可能性も減り続けているのです。

 

寝ころびながらでもスマホ一つあれば、ほとんどの買い物が済んでしまう時代になりました。スマホの中にはあらゆる情報があふれ、簡単にアクセスできます。何か欲しいモノがあれば、私たちはまず「検索」をして、数多くの店の中から買う「場所」を選びます。

 

つまり、あなたの店が選ばれ、売上を生み出す確率は下がり続けています。私たちが使ってきた分度器は、いつのまにか時代に合わなくなっていたのです。それに頼れば頼るほど、孤独な宇宙空間をさまようことになります。

 

私たちは時代にかなった新たな羅針盤、つまり従来の4Pとは異なる「新しい4P」を持たなければなりません。4Pは次のように変わったのです。

product(製品)→ story-rich product(物語性豊かな商品)

商品開発や品ぞろえはこれまで、機能、価格、デザインといった機能性(product)ばかりが先行しました。しかし、つくり手の思いやストーリー性といった「付加価値」が加わってこそ、思わず誰かに伝えたくなるような豊かな物語性(story-rich)を持ちうるのです。

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プロフィール

  • 笹井 清範氏

    商業経営出版社?商業界の旗艦誌「商業界」で現場取材を重ね、2007年より編集長。取材対象は中小独立店から大手チェーンストア、小売業から飲食・サービス業、卸売業まで幅広い企業規模・業種を網羅。取材累計は25年で4000社を超え、そこに共通する“繁盛の法則”の体系化をライフワークとする。2018年より、多くの著名な商業者を育成・輩出してきた「商業界ゼミナール」運営を担当、講演家としても事例と具体策の豊富な講演により、「やる気が湧いてくる」と多くの聴衆の支持を集める。 2020年7月、中小事業者と関わる人たちへの支援を目的に「商い未来研究所」設立。今後急速に進む人口減少・成熟化社会でも成長できる商人の育成を事業理念に、研修やコンサルティング、講演や執筆に取り組む。 編集者・取材者として鍛えたインタビュー技術によって、本人が認識していない強みや課題を顕在化させる“訊く力”に定評があり、日本全国の中小零細企業の業績向上、事業者のモチベーション向上に貢献している。商人応援のためのブログ「本日開店」では、取材から学んだ“商いの心と技”を毎日発信する。 1964年生まれ。東京都内の商店街で少年期を過ごす。立教大学法学部卒業。著書に『売れる人がやっているたった四つの繁盛の法則』(同文舘出版)。座右の銘は「朝に礼拝、昼に精励、夕に感謝」。