TOP CxOの羅針盤 ーベンチャーCxOを本気で目指す志高き人たちへー 今はまだベンチャー企業が戯言言ってるレベルでしかない。だから資本主義のなかで負け組になっちゃいけない【後編】

2021/08/31

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第10回

今はまだベンチャー企業が戯言言ってるレベルでしかない。だから資本主義のなかで負け組になっちゃいけない【後編】

  • リーダーシップ
  • マネジメント
  • キャリア
  • 組織
  • サイボウズ株式会社 副社長兼組織戦略室長 山田 理氏

 

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グループウェアの開発、販売、運用、並びに、チームワーク強化メソッドの開発、販売、提供を行うサイボウズ。1997年に設立するや、瞬く間に成長を遂げた。創業3年後の成長期といえる時期から、現代表取締役社長である青野慶久氏を片腕として支えてきたのが、副社長の山田理氏だ。サイボウズの組織作りを山田氏に伺った。

 

(聞き手/井上 和幸)

 

「ワクワク本部にしたい」って言ったら、青野さんが「それだけはやめてくれ」って

井上 そこからかなり急成長して行きましたよね。振り返ってみて、大変だったこととか、力を入れたことってどういうところでしょうか?

 

山田 今でもずっと大変なんですけど(笑)。強いていうと、やっぱりM&Aをしたときでしょうね。2005年に青野さんが代表取締役社長に就任した頃。あの頃は本当に激動でしたね。自分達のグループウェア事業の先行きに不安になってた時期です。なのにどんどん成長して規模は大きくなって行く。

M&Aではさまざまな事業を手がける会社を10社くらいは買いましたからね。当時、サイボウズ単体で、30億円程度の売り上げしかなかったのに、M&Aで連結売り上げ高が3倍近くになったんです。株価もどんどん上がって行った。でも、利益は全然出ない状態。

社員からしてみたら「なんで、そんな会社を買うねん」とか、「その会社、誰がちゃんとマネタイズすんねん」って話。

M&Aした会社には、百戦錬磨の社長がばーっていて、自分達よりも年上で、ビジネス経験も長い人ばかり。当然、向こうには向こうの考えや意見があるわけです。経営方針も文化も全然違う。

そこに、経営の経験も浅い、若い僕らがマネジメントで入ってやって行かないといけない。カオスというのは、まさにこういうことだという感じです。しかも、足し算したら売り上げは増えるけど、利益は全然出なくて。本体で作っていたグループウェアの利益がどんどん消えて行く。穴が開いてガソリンが漏れているアメ車みたいに。「このまま行ったらガソリンなくなるよ」ってなって。空中分解しそうになった。

すると青野さんが「社長をやる」と言い出した。でも、とても社長をやれるとは思えなくて。当時はオタクみたいな人やったから。その人がいきなり社長。「えー?」ってなった。

でも、青野さんも覚悟を決めて「自分も創業者のひとりなんで社長をやる」って言って。でも、「自分はグループウェアしか経営者として見られないから、グループウェア事業に集中します」と言い出した。すると、「ここどうするの?」みたいなことがたくさん出てくるわけです。それは全部、僕が引き受けた。買収した会社の取締役になって、整理していったわけです。あの頃はいろんな意味ですごい勉強にもなったし、いい経験でした。激動でし...

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プロフィール

  • 山田 理氏

    サイボウズ株式会社 副社長兼組織戦略室長

    1992年大阪外国語大学卒業後、日本興業銀行に入行。 2000年にサイボウズへ転職し、取締役として財務、人事および法務部門を担当。 初期からサイボウズの人事制度・教育研修制度の構築を手がける。 2007年取締役副社長 兼 事業支援本部長に就任。 2014年グローバルへの事業拡大を企図し、サイボウズUSAを立ち上げ、 取締役副社長 兼 サイボウズUSA社長に就任。同時にシリコンバレーに赴任。 現在は、組織戦略室長として、日本も含め、アメリカ、アジアなど、 サイボウズのグローバル展開を支える組織づくりに邁進している。 著書に『最軽量のマネジメント』(サイボウズ式ブックス)、『カイシャインの心得』(大和書房)がある。