2021/08/23
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戦略人事の仕掛人
第15回
人事は戦略。経営戦略と言われるように、経営戦略の一環を担っている。【前編】
- 組織
湖池屋は1953年の創業。古くから『ポテトチップス』や『カラムーチョ』『ポリンキー』といったスナック菓子のメーカーとして広く愛されているのは言うまでもない。しかし、新たな時代への変革を求めて、2016年、佐藤章氏が代表取締役社長に就任。リブランディングに着手するとコーポレートブランドを再編し、「湖池屋」に統一。2017年には、新生・湖池屋 第一弾商品『KOIKEYA PRIDE POTATO』を発売した。
戦略人事の仕掛人として、湖池屋の経営管理本部人事部で指揮を取る、八代茂裕氏
に、新生・湖池屋の人事戦略などを伺った。
(聞き手/井上 和幸)
人事には不向きだと感じています
井上 僕は小さい頃からずっと『ポテトチップス』がすごく好きなんです。この週末も食べていました(笑)。
八代 ありがとうございます。(笑)。
井上 最近では『じゃがいも心地』がお気に入りです。『カラムーチョ』は常に大袋を1つ常備したいクチです。いい大人になってますが、湖池屋さんの商品はずっとお供にさせて頂いています(笑)。
八代 本当にまいどおおきにで(笑)。
井上 八代さんは1981年に高校を卒業されて、夜間大学で学びながら、建設機械の小松製作所(コマツ)さんに入社されたんですね。
八代 はい。家庭の事情で大学は夜間に行かざるを得なくて。高卒ですぐに入社したのがコマツの大阪工場。総務の配属になりました。
井上 その頃は、どのようなキャリアを歩みたいと思っていらっしゃったのですか?
八代 高校生ですので、キャリアに対する感覚はまったくありませんでした。「どんな仕事があるんだろう」と思って入ってみて、初めて分かったというところです。人事総務系、購買系、経理系という3つの選択肢があったなかで、「じゃあ、人事総務」と決めました。
井上 会社からの指示での配属ではなかったのですか?
八代 はい。一応、希望は聞いてくれました。それで人事総務に手を挙げました。
井上 その後、コマツさんを退社された。どういう背景があったのですか?
八代 高卒だと、どうしてもキャリアの天井がすぐに見えてきます。コマツにキャリア、ノンキャリアのような制度があった時代です。そこに限界を感じました。それで、よくある、「自分を試したい」「自分を探したい」との想いから転職しました。1989年、27歳のときです。コマツでは10年近く働いていました。
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