2021/07/19
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プロ経営者の条件
第10回
アメフトの現役選手を続けながら、ドイツ銀行、マッキンゼー&カンパニーでビジネスの基礎を学び、フィールズで経営に参画する。Vol.1
- 経営者インタビュー
- プロ経営者の条件
- 経営
- キャリア
- 加藤 智治氏 まん福ホールディングス株式会社 代表取締役社長
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自身の実力を武器に、ビジネス界でさまざまな企業の経営に携わるプロ経営者。彼らは経営のプロフェッショナルとして、何を考え、何を経験し、どのような思考法や価値観を持って経営に臨んでいるのだろうか。プロ経営者のプロたるゆえんを、実際に活躍中のプロ経営者の話から解き明かしていく「プロ経営者の条件」。
今回の「プロ経営者の条件」は、まん福ホールディングス株式会社 代表取締役社長の加藤智治氏をゲストにお迎えした。加藤さんは学生時代に東大アメフト部で活躍し、社会人になっても9年間アメフトの現役選手を続け、それと並行して、ドイツ銀行、マッキンゼー&カンパニーでビジネスの基礎を学んだ。20代後半からはフィールズ、スシロー、ゼビオで経営の中枢に関与。特にスシローでは「おいしさ」をキーワードに同社の経営改革を断行した。現在は自ら起業し、食の事業承継をサポートしている。食とスポーツを心から愛する経営者である加藤氏に、3回にわたってお話をうかがった。
(聞き手:井上和幸)
スポーツと勉強を両立する価値観
井上 加藤さんは、東京大学から東大大学院に進まれて、その後ドイツ銀行に入られました。当時は、どんな社会人としてのキャリアを思い描かれていたのでしょうか。
加藤 私の父が個人で小さな有限会社を経営していたこともあり、幼少期からおぼろげながら経営者になってみたいという思いがありました。大学の4年間はアメリカンフットボールに打ち込み、その後は大学院に進んで2年間勉強をしました。
社会人になるにあたっては、外資系のコンサルティング会社や金融機関であれば、20代からいろいろと経験ができると先輩から聞き、そうした方面への興味が湧きました。将来は経営者になるにしても、まずは基礎体力をつけることが大切だと感じ、厳しい環境に身を置いて自分自身を鍛えようと思い、外資系の金融機関に入ることにしました。
井上 一足飛びに経営者になるのではなく、まずは足腰を鍛えようと。そのためにもいろいろなことを経験しようとされたわけですね。
アメフトは大学だけでなく、社会人になってもアサヒビールシルバースターの一員として現役を続けられたと聞きます。実は私もリクルートシーガルズ(現・オービックシーガルズ)の創部直後のチーム強化でのリクルーティングに関わらせていただいた思い出があるんです。当時は「シルバースターには勝ちたいよね」とよく話していました。
加藤 私は9年間、シルバースターに在籍させてもらいましたが、その間はシーガルズに相性が悪くて、確か1回しか勝てなかったんじゃないかな(...
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