TOP KEIEISHA TERRACEセミナー  ナレッジライブラリー アフターコロナに向けて、経営者ならおさえておきたい「経営に死活的な3つの力」vol.2

2021/07/16

1/1ページ

第22回

アフターコロナに向けて、経営者ならおさえておきたい「経営に死活的な3つの力」vol.2

  • 組織
  • マネジメント
  • 多摩大学大学院客員教授 藤井 敏彦氏

60秒で簡単無料登録!レギュラーメンバー登録はこちら >>

 

 

2021年3月25日、KEIEISHA TERRACEセミナー「アフターコロナに向けて、経営者ならおさえておきたい『経営に死活的な3つの力』【前編】」が開催されました。講師としてお迎えしたのは、グローバルビジネスの競争戦略やゲーム戦略に詳しい藤井敏彦氏(多摩大学大学院客員教授、経済産業研究所コンサルティングフェロー)です。セミナーでは「いま、グローバル競争で何が起きているのか」、「その中で日本および日本企業はどう考え、動いていければよいのか」、「リーダーはどんな世界観を持つべきか」といった観点から講義していただきました。ここでは、その一部を編集してお届けします。(全5回)

 

Vol.1はこちら

 

【第2回】 米中のデカップリングの狭間でどう動くべきか

3 日本企業の鍵を握るのは、「排出権取引」、「炭素税」、「国境調整」

(キャプション)

資料3「サスティナビリティ・ルール」

 

技術の話と並んで重要なのが、サステナビリティです。

 

先ほどのEVにしても、自動車部品工場の社長さんと話していると、「夜も眠れない」とおっしゃるんですね。次のモデルチェンジでガソリンエンジン車がEVになったら、自分たちが供給していた、極めてクオリティの高い部品が不要になるからです。彼らのやっている仕事は全てなくなる。これがいまの厳しい現実です。

 

その中で、アメリカ、欧州、中国が基本的に「内燃機関自動車禁止」に向けてそろい踏みで、日本もそういう方向性です。

 

資料3「サスティナビリティ・ルール」に書いた「カルフォルニアシンドローム」というのは、カリフォルニア州の特殊性に注意しましょうということですが、長くなりますのでここでは割愛します。私は一昨年に『サステナビリティ・ミックス―― CSR、ESG、SDGs、タクソノミー、次に来るもの』(日科技連出版社)という本を出してて、その中で詳しく書いていますので、ご興味のある方はぜひご覧いただければと思います。

 

この図表にはありませんが、おそらくこれから日本企業にとって極めて大きなサステナビリティルールとなるのは、「排出権取引」、「炭素税」、「国境調整」の3つです。これらは全て同根なんです。

内々に検討されている企業さんにヒアリングさせていただくと、ちょっと驚きなのですが、例えば、もしアメリカや日本がヨーロッパと同じ排出権取引を行うと、ある会社は、排出権を買うためにいまの利益の2倍を支払わなければならなくなるというのです。それでは会社が成り立ちません。

 

ちなみに、テスラ社は自動車というよりも排出権を売って儲けています。排出権を売るだけで年間1,000億とか800億という利益を得ている。したがって排出権取...

こちらはプラチナメンバー限定記事です。
プラチナメンバー登録(年間11,000円or月間1,100円)を
していただくと続きをお読みいただけます。

※登録後30日間無料体験実施中!

プロフィール

  • 藤井 敏彦氏

    多摩大学大学院客員教授

    1964年大阪府生まれ。1987年東京大学経済学部卒業、通商産業省(現・経済産業省)入省。1994年ワシントン大学にてMBA取得。 2000年からはブラッセルに拠点を構えたNPO法人在欧日系ビジネス協議会事務局長を務め、日本人初の本格的対EUロビイストとして活動、多くの実績をあげた。 2004年に帰国後、慶應大学法科大学院客員講師(EU法)、埼玉大学大学院経済科学研究科客員教授(公共政策と企業経営)等を経て、現在経済産業研究所コンサルティングフェローを兼務。 環境、人権、通商、安全保障など世界的ルールメイクの第一人者であると同時に東西の哲学、宗教、歴史に通暁。企業経営、イノベーションを斬新で大きな視点からとらえる講演は多くの経営幹部から「世界を見る目が変わった」と高い評価を得ている。 主な著書に『競争戦略としてのグローバルルール』(東洋経済新報社)、『サステナビリティ・ミックス』 (日科技連出版社)などがある。