TOP ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術 ブレイクセルフ 自分を変える思考法

2021/04/08

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第103回

ブレイクセルフ 自分を変える思考法

  • ビジネススキル
  • キャリア
  • ヤフー株式会社コーポレートエバンジェリスト  Yahoo!アカデミア学長 伊藤 羊一氏

あなたは、職場や人前で自分を出せずに悩みながら仕事をしていないだろうか。おそらく多くの人が、やらなければならない仕事にため息をつきながら、自分を捨てて指示に基づき、頑張っているのではなかろうか。
 
自分を出せずに悶々としながら、マネージャーの指示を忠実にこなしてビジネスパーソン人生をやり遂げることもできるかもしれない。しかしそれでは、楽しくないし、気力が続かない。
 
仕事は全て「自己表現の場」と考え、「自分自身を表現する」ことができるようになったらどんなにすてきだろうか。それは可能である。僕のまわりにいる仕事仲間には、「自分自身を表現する」ことで成果を出しているビジネスパーソンがたくさんいる。

皆、苦労しながら、仕事で自分自身を出すことができるようになっていった。僕もそうだ。20代後半でメンタル不全から復活して以降少しずつ、意識して自分自身を表現するようになっていった。
 
改めて振り返ってみると、
 
(1)Give & Listen
 
(2)Seed & Water
 
(3)Connecting the dots
 
(4)Follow Your Heart
 
(5)Dive
 
というプロセスで、自分を変えてきた。そのそれぞれが、案外、再現性があるのではないかと思うので、そのベースの考え方を共有しよう。

(1)Give & Listen

これは、その言葉どおり、Giveしろ、そして人からListen(聴く)することで学べ、ということだ。

 

人間関係はGive & TakeではなくGive & Give、とにもかくにも相手に貢献することから始まる、と僕は考えている。自身が未熟な中では、Giveできるものなどあまりないかもしれない。GiveしたところでTakeが返ってくることは期待できない。だからこそ、とにかく相手に貢献しよう、という気持ちこそが大事で、Give & Giveを繰り返すことで、ようやく相手は少しだけこちらを向いてくれる。

 

そして、相手がこちらを向いてくれたら、相手の行動を見て、相手の言葉に耳を傾ける。人の言葉は、成長の源だ。だからListen 、人から学ぶ。これによりあなたは成長することができる。

 

例えば、先輩が忙しそうにして困っていたら、手伝う。自分がどんなに未熟だったとしても、サポートできることは何かしらあるだろう。そうやって手伝う。そうすると、先輩の激務が一段落した時、「手伝ってもらってありがとうな」と言いながら、教訓になりそうなことを教えてくれる。それを必死に学びとる。

 

貢献しよう、という姿勢、その上で人から聴き、学びとる姿勢が成長のきっかけをつくるのだ。

(2)Seed & Water

自身の成果やビジネスの未来につながる種をまき、水を与える。Seed & Waterというのは、言ってみればGiveするスタンスと同様だ。

 

困っている人に手を差し出す。相手が喜ぶことをする。そこに見返りは求めない。お客さまが困っていたら、サポートする。自社の営業項目でなくたっていい。何かしらのツテを頼って、サポートする。そうしているうちに、必ず芽が出てくる。それが最後は、回り回って自分の成果につながる。

 

僕は銀行員時代、取引先に「借りてください」「預金してください」「外為を持ってきてください」という「お願い営業」をしたことがなかった。これは、お願いすることが単純に恥ずかしかっただけなのだが。しかしせっかく担当するお取引先ができたのだから、なんとか喜んでもらおうと、困りごとに応える種を見つけて解決し続けた。銀行の収益に関係なくてもだ。

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プロフィール

  • 伊藤 羊一氏

    ヤフー株式会社コーポレートエバンジェリスト  Yahoo!アカデミア学長

    Zホールディングス株式会社 Zアカデミア学長/ヤフー株式会社 コーポレートエバンジェリスト Yahoo!アカデミア学長/武蔵野大学アントレプレナーシップ学部 学部長/株式会社ウェイウェイ 代表取締役/グロービス経営大学院 客員教授 日本興業銀行、プラスを経て2015年よりヤフー。現在Zアカデミア学長としてZホールディングス全体の次世代リーダー開発を行う。またウェイウェイ代表、グロービス経営大学院客員教授としてリーダー開発を行う。2021年4月 武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(武蔵野EMC)学部長就任。代表作に50万部超ベストセラー「1分で話せ」。ほか、「1行書くだけ日記」「ブレイクセルフ」など。