2021/03/17
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イマ、ココ、注目社長!
第136回
「ヒラメキ溢れる世界をつくる」。10分間の要約読書体験で“知る”よろこびを提供するプラットフォーム「フライヤー」。
- 経営者インタビュー
- 経営
- 組織
- 注目企業
- 株式会社フライヤー 代表取締役CEO 大賀 康史氏
本の概要が10分で読める本の要約サービス「flier(フライヤー)」。移動中の乗り物の中やスキマ時間を利用して、資料として目を通さなければいけない書籍や、話題のビジネス書のエッセンスが把握でき、必要な本に確実に出会えるサービスであり、学生やビジネスパーソンを中心に人気です。
このサービスを展開する株式会社フライヤーの代表取締役CEO・大賀康史さんは、もちろん大の読書家。もともとはつゆほども想定していなかった“起業”という道が、同じく本の虫だった同僚との雑談の中から見えてきてしまったことで人生が大きく変わっていきます。
そのアイディアを形にして行くまでの道のり、日本人の活字離れについて、本好きだからこそこだわり続ける “知”や“知恵”への念いなど、興味深いお話をうかがいました。
(聞き手/井上和幸)
一生ものの仕事「企業再生コンサル」にめぐり会ったものの…
――実は僕も10冊ほど本を出しているのですが、そのうちの2冊をフライヤーさんで取り上げていただいているようでして、ありがたい限りです。そもそも本を読むこと自体が大好きなので、今日はとても楽しみにしておりました。
大賀 よろしくお願いします。
――早稲田の大学院で機械工学を専攻されたのちにアクセンチュアに入られています。当時の仕事観はどのようなものだったのでしょう?
大賀 理工学研究科で研究していたのは、自動車のディーゼルエンジンについて。研究生活はとても恵まれていたのですが、そのなかで大きな自動車メーカーの設計部長の方の働きぶりに触れる機会があったとき、「自分はこれからの30年、40年をこんな風に研究に費やしていくのか」と感じてしまったんです。目指すべき将来像とも言える、技術者として輝かしい実績を積まれてきた方を目の当たりにした時に、「どうせ働くのなら、もっと先の見えないキャリアを歩んでみたい」そんな風に感じて、コンサルタントのキャリアを選びました。
――アクセンチュアに入社した時点で、もの作りではなくビジネスを見たい。仕事の上流工程を見るほうがおもしろそうだとお感じになられたのですね。
大賀 もともと考えることが好きなんです。作戦や戦略を立てる、局面を動かすといったことをやってみたいと思えました。
――組織人として働きながら、ゲームを動かすような仕事をしていきたいといったところでしょうか。
大賀 当時のアクセンチュアは、3年くらいで同期の人数が半分になるくらいの離職率でしたから、一生勤めるつもりはありませんでした。在籍中にさまざまな業種を見たり経...
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