TOP 成功する経営者は皆、多読家。「TERRACEの本棚」 私たちは次世代に「何を遺すか」「どう伝えるか」/『「教える」ということ』

2021/03/10

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第138回

私たちは次世代に「何を遺すか」「どう伝えるか」/『「教える」ということ』

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  • 株式会社KADOKAWA 学芸ノンフィクション編集部 間 孝博氏

 

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成功する経営者は皆、多読家。成功している経営者が注目している、読んでいる書籍をご紹介してまいります。
今回は、『「教える」ということ』。本書の編集を手掛けられた、株式会社KADOKAWAの間 孝博氏に見どころを伺いました。

 

 

「『教える』ということを、『動物としての人間』という視点から考えると、『人間は生き物であって、次の世代を育てるために生きている。だから、自分たちが学んできたことを次の世代に伝えていく必要がある』と理解できます」

 

本書は、立命館アジア太平洋大学(APU)学長の出口治明さんが、「教える」ことや「教育」の本質に迫ったものです。

 

「教える」というと、抽象的で、捉えにくく、自分に関係あるか実感しにくいかもしれませんが、「教える」について考える意味は、「はじめに」から引用した冒頭の一文が説明してくれます。

 

執筆開始時は、「人材難から来年は人事予算を上げる企業が増える」や「継承者がいないために黒字廃業する企業が増えている」などの報道がさかんに流されている時期でしたが、本書が発売されたのは新型コロナウィルスの感染拡大期で、リモートによる教育を考えなければならないタイミングでした。

 

いつだって「教える」というのは、日本における最重要課題の一つです。そして、あらゆる立場(経営者、上司・先輩、教師、親)の人が考えなければならないことです。

 

本書では、「教える」の「how」ももちろん解説されていますが、出口さんならではの視点で、「なぜ、教えるのか」(why)の記述も深く、また「何を教えるのか」(what)もとても具体的・明確に示されています。

 

今日の状況を鑑み、下記のような課題について考える必要がありますが、そのヒントも本書のなかにあるはずです。

 

・休校が相次いだが、そのような状況でも学び続けるにはどうすべきか。

・子どもに必ず伝えなければならない知識とは何か。そもそも親として、子どもに対して何ができるのか。

・出来る上司は、部下に何を、どう教えているのか。リモートワーク全盛の時代に新入社員を迎えたとき、どう仕事を教えればいいのか。

 

本文で言及されるトピックは、仕事・組織の話はもちろんですが、むしろ、人材論、学校教育、子育て、そして、人類(ホモ・サピエンス!)にまで広がっていくところが読みどころです。

 

出口さんが普段から大事にしている、タテ(歴史)ヨコ(グローバル)の思考に加え、算数(数字・ファクト・ロジック)にもとづいて「教える」に切り込み、かつ、そうした多くのファクトがわかりやすく解説されています。

 

「教える」がテーマですが、「一生、学び続けること」の大切さも伝えてくれる本です。また、特別コーナーとして出口さんと各界専門家との対談を収録しましたので、是非お読みください。

 

久野信之先生(中学・高校校長)、岡ノ谷一夫先...

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