TOP 社長を目指す方程式 「相手の心を掴める人」か否か…見分けるための7つのポイント

2021/01/19

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第57回

「相手の心を掴める人」か否か…見分けるための7つのポイント

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  • 株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO 井上 和幸

 

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今回の社長を目指す法則・方程式:
グローコム代表取締役社長 岡本 純子氏「褒め方の3原則「す・ぐ・きのルール」と4つの要素「ミカンほかん(保管)の法則」」

 

2021年、読者上司の皆さんはいかがなスタートを切られましたでしょうか。厳しい感染状況が続くコロナ禍の中、部門やチームを率いる上司の皆さんには、このような状況下においても成果をあげることができるチームを編成することが、平時以上に重要なこととなっています。

 

どのようなメンバリングが必要なのか? いま、何よりも我がチームのメンバーたちに求める必要があるのは、取引先顧客であれ、協力パートナーやベンダーであれ、社内の関係各部署であれ、自チームが成果を上げるために相手の心を掴めるコミュニケーション力です。では、そのコミュニケーション力の決定打となる要素はいったい何でしょう?

 

相手の心を掴む人の「言い方」「褒め方」の3つの違い

エグゼクティブ・スピーチコーチ、コミュニケーションストラテジストとして活躍するグローコム代表取締役社長の岡本純子さんは、近著『世界最高の話し方』(東洋経済新報社)の中で、「褒める力の高い人」には3つの共通項があると言います。

 

①(該当する行動の直後に)すぐ褒める
② 具体的に褒める
③ 気持ちを込めて褒める

 

岡本さんはその頭文字をとって、「す・ぐ・きのルール」と呼んでいます。

 

皆さんお気づきかも知れませんが、この「す・ぐ・きのルール」は、なにも褒める場面だけに限った話ではありませんよね。
やり取りの返答やミーティング後のお礼などの場面でも、この3つを満たした声がけや返信ができる人は共通して、相手との心理的距離を詰めるのが上手いです。逆にこれを満たすコミュニケーションができていない人は、相手と心通わす付き合いができない人の可能性が高い。

 

メールの返信を見ると、この差を歴然と感じることが多くあります。
テンプレートのような紋切り型の「貴重なお時間を頂き誠にありがとうございました」だけの文面を送ってくる人。具体的に印象に残ったことや自身の感想や気持ちを添えた文面を送ってくる人。どちらの人に受け手が心動かされるかは、言うまでもないでしょう。

 

あなたが上司として、自チームメンバーの採用や異動の受け入れ、あるいは外部パートナーやベンダーの選定を行う際に、こうした部分について候補者とやり取りしてみて見極めてみることは効果的です。候補者は「す・ぐ・きのルール」を使ったコミュニケーションができる人でしょうか?

 

相手の気持ちを鷲掴みにする4つの要素

同じく岡本さんは、超一流のコミュニケーションの達人は以下の4つの要素を組み合わせて褒めると解説しています。

 

①「承認」――相手の存在や行動に気づき、認めること (例)「なるほど、そういうやり方もあるね」「最近、目の色が違うね」

②「共感」――相手の気持ちや意見に同調し、賛同・肯定をすること (例)「その気持ちすごくわかるよ」「そのとおりだね」「つらかったでしょう」

③「賞賛」――優れた点を褒めること (例)「いいセンスだね」「非常に勉強になったよ」「さすがプロの仕事だね」

④「感謝」――「ありがとう」と礼をいうこと (例)「いつも、きめ細かく気を配ってくれてありがとう」「的を射たアドバイス。感謝の気持ちでいっぱいです」

 

岡本さんはそれぞれの言葉「承認(みとめる)」「共感」「賞賛(褒める)」「感謝」の1文字をとって「ミカンほかん(保管)の法則」と名付けています。単純に「すごいね」と褒めるのと、この4つを組み合わせながら褒めるのでは、受け手への伝わり方や印象がまったく違うのです。

 

例えば、部下や同僚が長らくの営業努力の結果、大型商談を獲得しチームの目標を達成した時に—-

 

「大口の契約がとれたそうだね」(承認・認める)

「ここに来るまでには、なかなかうまくいかず、つらい思いをした時期もあったから、余計うれしいよね。その気持ちはよくわかるよ」(共感)

「チームのメンバーにも気を遣い、お客様への心配りも素晴らしかった。よくがんばった」(賞賛・褒める)

「心からおめでとう。そして本当にありがとう」(感謝)

 

単なる「ありがとう」「お疲れさま」ではなく、「これを1日で仕上げてくれたなんて、本当に助かったよ。ありがとう!」「ニーズを徹底的に聞き出した上での的を射た提案、クライアントも『こういう提案を待っていました』と、とても喜んでいたよ」等等。4つの要素のいずれかを「盛ってみる」ことで、気持ちの伝わり方が大きく変わりますよね。

 

どのような場面でも、同じ事象に対して、こちらがとても嬉しくなる、気持ち良いフィードバックや声がけをしてくれる人と、なぜか伝わってこない、下手をすると逆に感情を逆撫でするような言葉を投げて来る人。あなたがチームメンバーにしたい人はどちらか、もう確定済みのはずです。

*         *         *

 

「3つの原則」と「4つの要素」を盛り込んだ「7つの秘訣」を使えば「世界最高の褒め方」は誰でも今日から実践可能なのですと岡本さん。いや、「褒め方」に留まらず、7つの秘訣で、いついかなるときでも「相手の心をグッと掴み、大きな成果をあげるコミュニケーション」ができる人材になるのです。

 

部下の採用基準として、外部パートナーの選定基準として、またメンバーのコミュニケーション面での育成ポイントとして、ぜひ活用したいですね。もちろん上司の皆さんご自身の「相手の心を鷲掴みにする力」アップ策としても役立てていただけければ、コロナ禍においても顧客からの依頼が引きも切らない千客万来チームとなること、間違いなし!です。

 

 

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※この記事は、「SankeiBiz『井上和幸 社長を目指す方程式』」の連載から転載したものです。
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プロフィール

  • 井上 和幸

    株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

    1966年群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、株式会社リクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に株式会社 経営者JPを設立。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。著書に『ずるいマネジメント 頑張らなくても、すごい成果がついてくる!』(SBクリエイティブ)、『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ビジネスモデル×仕事術』(共著、日本実業出版社)、『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』(遊タイム出版)、『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)など。