TOP ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術 たくさんの仕事を抱えているのに、なぜまるでストレスがないのか~「何でもメモ」して外に出すというシンプルな方法

2021/01/14

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第96回

たくさんの仕事を抱えているのに、なぜまるでストレスがないのか~「何でもメモ」して外に出すというシンプルな方法

  • ビジネススキル
  • キャリア
  • ブックライター 上阪 徹氏

「その日にやるべき仕事が終わらず、残業になりがち」
「いつもたくさんの仕事に追われている気がする」
「アイデアが思い浮かばなくて困る」
 
こんな声をよく耳にするが、シンプルな解決方法がある。「メモ」の習慣を見直すことだ。私はフリーランスで文章を書く仕事をしているが、自分の本、さらには他の著者の本を合わせ、毎月1冊、本を書いている。
 
それ以外にもたくさんの人に取材してインタビューし、いろいろな記事の企画を考え、講演を行い、広告やPRに携わることもある。いったいどうやって大量の仕事をこなしているのかとよく聞かれるのだが、その答えこそ「メモ」にある。

日々ものすごい量の情報が目の前を通り過ぎていく。私には秘書はいないので、その全てをコントロールしていくしかない。しかし、とてもではないが、全てを覚えてなどいられない。そこで活躍してくれているのが「メモ」なのだ。

 

難しいことをしているわけではない。心掛けているのは、「とにかくメモ」「なんでもメモ」「いつでもメモ」をすること。フリーランスになって始めたこの習慣こそが、私の人生を大きく変えた。

 

例えば、「その日にやるべき仕事が終わらず、残業になりがち」という人は、大事なメモを怠っている可能性が高い。それは、「スケジュールメモ」だ。端的にいえば、スケジュール帳に、ちゃんとメモが書かれていないのである。

 

何を言っているのか、と思うかもしれないが、多くのケースで、アポイントの外出と会議や打ち合わせしかスケジュール帳にメモされていないのだ。それ以外の時間については、何をするのかメモされていない。デスクワークの時間も、仕事の時間である。なぜ、メモがなされていないのか。

 

私は多忙な日々を送っているが、徹夜をすることは絶対にないし、講演でもない限り、週末に仕事をすることはない。仕事がずれ込むこともない。仕事は全て、メモによってスケジューリングされているからである。

 

スケジュールには、外出や打ち合わせだけがメモされているのではない。デスクに座っている時間に何をするのかまで、しっかりスケジューリングする必要があるのだ。だから、そのスケジュールをこなすだけで、仕事は終わる。

 

基本的に私は全ての仕事を1時間に分解することにしている。それを、学校の時間割のごとく、スケジュールに組み込んでいく。あとは、それをこなすだけである。だから、「ああ、締め切りが来る、やらないと」などというプレッシャーもない。あらかじめ組み込まれたスケジュールをやれば、間違いなく締め切りまでに終わるからである。

 

デスクワークの時間について、きちんと「スケジュールメモ」をするだけで、終えるべき時間に仕事を終えられるようになる。「その日にやるべき仕事が終わらず、残業になりがち」になるのは、「スケジュールメモ」ができていないからなのである。

 

また、役職がつけば、やらなければいけない仕事はおのずと増えてくる。お客さまとのやりとりに加えて、組織についても取り組みを進めないといけない。「ああ、あれもやらないといけない」「これもやらないといけない」「あれもあるんだった」などと、次々にやらないといけないことが浮かび、疲弊してしまうという声も聞く。

 

これもシンプルな解決方法が、「何でもメモ」だ。そもそも人間は、いろんなことを覚えていられない、と認識しておく必要がある。そのことに気付けば、とにかくメモしよう、という意識が生まれる。

 

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プロフィール

  • 上阪 徹氏

    ブックライター

    1966年兵庫県生まれ。リクルート・グループなどを経て、94年よりフリーランスに。著書に『成城石井 世界の果てまで買い付けに』『職業、挑戦者 澤田貴司が初めて語る「ファミマ改革」』『JALの心づかい』『文章の問題地図』『10倍速く書ける 超スピード文章術』など多数。インタビュー集に『外資系トップの思考力』『プロ論。』シリーズなど。他の著者の本を取材して書き上げるブックライター作品も80冊以上に。