熊本県南フードバレー講演で感じたこと
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有限会社オフィスフレンジー 代表/株式会社 鎌倉新書 執行役員・マーケティング部部長
野林 徳行氏
野林徳行です。「KEIEISHA TERRACE」にてマーケティングコラムの連載をさせていただいております。
46回目のコラムです。『カスタマーを知る』こと、『引き出しを増やす』ことの大切さを毎回書かせていただいています。
今回は、台風で球磨川が氾濫し甚大な被害があった熊本県南フードバレーにて講演をしてきましたのでそこで感じたことをレポートします。
熊本県は地震といい、台風といい、大きな被害をよく受けてしまっており、日本中の方々が心配しています。現地にボランティアで入る方もいらっしゃいますし、寄付を選択される方もいます。熊本県産の食品などをアンテナショップやECでお買い上げになる方もいます。ふるさと納税の選択を熊本県の市町村にされる方もいます。
平成25年3月に熊本県が策定した「くまもと県南フードバレー構想」では、熊本県・県南地域(八代地域、水俣・芦北地域、人吉・球磨地域)の豊富な農林水産物を活かし、食関連の研究開発機能や企業を集積させる「フードバレー」を形成することにより県南地域の活性化を目指すとしています。まず最初に思ったのは、テレビのニュースでは球磨川が氾濫…ということで球磨川の川沿いの地域に壊滅的なダメージがあったことはわかります。
熊本県の名産品を買おうと思うと浮かんでくるのが、馬刺しセットとか火の国ラーメンセットなど。でも今回は県南にしぼったプロジェクトでの講演でしたので、県南フードバレー参加企業をよくよく見てみました。
福田農場さんのREDという商品は、ゆうべに苺のストレート果汁をふんだんに使った「飲む!ジュー酢」、アスリーさんは、たもぎ茸と杜仲茶をミックスした「インナビュー茶」、イナダさんは、日本一の藺草の産地八代で野菜としてこだわって育てた藺草を使用した「藺草麺」、御立岬さんは、温泉成分と自然界のミネラルを壊すことなく添加物を加えない体に適した伝統ある自然塩、KasseJapanさんは、県産の豚肉・椎茸・筍を使用した山椒と唐辛子のWの辛さの「まぜくる麺」や名産品晩白柚を使用した飴、多良木町しごと創生機構は、ニンジン、しょうが、たまねぎ、ブロッコリーなどをまるまる使ったドレッシング…とくにブロッコリーのドレッシングは傑作、など、近づいてみると本当に魂のこもった原料と加工品に出会うことができました。
県南フードバレーでは、このプロジェクト名を、「熊」の部首である漢字の下部の点4つの「れんが」からとってRENGAと名付け、ロゴを作って、チラシや商品に貼るシールや発送用の段ボールなども作っています。また、お土産屋さ...