2020/12/23
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イマ、ココ、注目社長!
第123回
「初代バチェラーの久保」ではなく「経営者・久保」として。クラス代表・久保裕丈氏の骨太な経営者観。《前編》
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- 久保 裕丈氏 株式会社クラス 代表取締役社長
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「所有から利用へ」と消費者の価値観が大きく変わったことで市民権を得たサブスクリプションーーいわゆるサブスク・ビジネス。「定期購読」というもともとの意味合いから転じた当初は、動画や音楽、アプリケーション等のメディアを販売する新手法といったイメージでしたが、今やその範囲は暮らしを潤す花や楽器、ファッション、オフィス機器や社食の提供にまで及び、まさに花盛りといった様相です。
そのサブスク・ビジネスに家具・家電ジャンルで参入し、注目を集めているのが株式会社クラスです。生活必需品の中でも「重い・大きい・(価格帯が)高い」からこそ、長い間所有することが当たり前と思われていた家具。そこにクラスが登場したことで、消費者の家具に対するイメージ、つきあい方は大きく変わっていくかもしれません。
「暮らしの変化によって、気軽に家具、ひいては空間を変えることが当たり前になれば、自由な意思決定やチャレンジをする人が増えるはず」と話す代表取締役社長の久保裕丈氏。
これまでは人気テレビ番組『バチェラー・ジャパン』の初代バチェラーというキャッチコピーがついて回った久保氏が、創業2社目にして出会った「本気でコミットしたい社会課題」とは?また、 「コンサル経験者だから」だけではくくれない、独特の視点、視座に基づく独自の骨太な経営者観についても伺いました。
(聞き手/井上和幸)
事業を通じて誰かを幸せにしたい、社会課題を解決したい
――東大の大学院を卒業された後、A.T.カーニーに就職されますが、学生時代はどのような仕事観をお持ちだったのですか?
久保 正直なところ、何も考えていませんでした(笑)。僕は理系の勉強しかできない人間だったので、消去法的に大学院に進みました。いずれ、その流れで研究者にでもなるんだろうなと思っていました。
――そうだったのですね。そんな久保さんが、結果として新卒時にコンサルティングファームを選ばれたのは、どのような理由で?
久保 実は僕、学部で1年留年しているんです。そのお陰もあって…というとおかしな話ですが、大学の仲間たちが就職活動をする姿を見ることができた。自分自身が就活をする前に、リアルな情報がいろいろ入ってきたんですね。その情報に触れながら「自分に向いていることは何だろう?」と時間をかけて考えることができたんです。
そこで思ったのは、サービスやプロダクトを通じて誰かしらが幸せになるとか、困りごとが解決される、といったことを仕事にしたいなと。コンサルティングファームって、クライアントの課題を解決して、経営状態が良くなれば...
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