TOP イマ、ココ、注目社長! ロボット労働力をサブスクリプションで提供! ーーすべての企業が創造的な生産活動に集中できる世界をつくりたい。【後編】

2020/10/09

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イマ、ココ、注目社長!

第115回

ロボット労働力をサブスクリプションで提供! ーーすべての企業が創造的な生産活動に集中できる世界をつくりたい。【後編】

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  • 西田 亮介氏 株式会社チトセロボティクス  代表取締役 社長

 

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産業用ロボットアームを用いた労働力を、初期導入費用なしのサブスクリプションで提供している「株式会社チトセロボティクス」。

後編では、同社代表取締役社長の西田亮介さんに、産業用ロボットへの思いやウィズコロナの捉え方などについてうかがっています。(前編はこちら

 

(聞き手/井上和幸)

 

一気通貫のサービスによって、お客さまにさらなる価値を提供する

――ビジネスというところで見たときに、創業のタイミングで、西田さんが「経営はこういう風にやっていこう」と決めていたことはどんなことでしょうか。あるいは、どんな計画を持たれたのでしょうか。事業サイズであるとか…。

 

 

西田 技術開発は当然のようにやるべきものだということは身体に沁み付いていたので、技術開発のベンチャーにしたいとは実は思いませんでした。ロボットを届けることが事業の主体でなければならないし、技術開発だけをすることはやりたくないと。それはユーザーさんとのコミュニケーションの上でビジネスが成り立ってほしいと思うからです。

 

事業サイズについては、これは直感的に伝わらないと思いますが、私は、ドイツの『SAP』(ヨーロッパ最大級のソフトウェア会社)という会社が好きなんです。小さな問題をひとつずつとらえてお客さまに満足してもらっていった結果、さまざまに解いてきた過去の“遺産”をきちんとまとめてパッケージにすることで、より多くのお客さまにリーチしていくというやり方です。小さく、小さく、でもすごくクリティカルなお客さんの課題を解いて、集めて、解いて、集めて…とナレッジやソリューションが雪だるま式に増えていくという姿をイメージしていました。

 

 

――なるほど、御社が提供しているものの立ち位置が、いまの話でわかったような気がしたのですが、過去に言われてきたキーワードでいうと、「オールインワン」とか「トータルソリューション」、「マルチベンダー」、また、いまでいうところの「SaaS」の走りで「ASP」といった概念の一番大本にあるものと共通するように感じますが。

 

 

西田 その通りですね。リクルート時代でも私が好きだった言葉は「一気通貫」です。お客さまと伴走し、一気通貫のサービスによって、お客さまにさらなる価値をご提供するということですね。

 

 

――それをロボティクスのところで徹底的に、技術も開発していくし、各お客さまから出てきたニーズをどんどん載せていく。それが雪だるま式に膨らんでいくということですね。

 

 

西田 ですから、一気通...

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プロフィール

  • 西田 亮介氏

    西田 亮介氏

    株式会社チトセロボティクス  代表取締役 社長

    6歳からロボット製作を始める。立命館大学では、ロボット運動制御と画像認識を専攻。在学中より2度の起業と売却を経験。同大学院卒業後、リクルートに入社。新規事業領域において、アプリ開発からマネタイズまで一気通貫のビジネス開発に従事。 2018年、チトセロボティクス創業。大学で研究していた制御理論「ALGoZa」を中核とした制御ソフトウェアを開発。キャリブレーションフリーのロボットシステムを実現する。生産年齢人口の減少による労働力不足に対する解決策として、ロボット技術の活用に活路を見出し、ロボットを労働力として派遣するイメージから「いまこそ、ロボット労働力。」をスローガンとして事業を展開する。2020年7月よりロボット労働力のサブスクリプリョン「Chitose Robotics Service」を提供開始。時給980円の月額定額サービスにて提供している。東京都の最低賃金を下回る低コスト、初期費用・消耗品・メンテナンスなどのパッケージ化により、ロボットを使ったことのないユーザーでも手軽に導入できるメリットで、社会課題の解決を目指す。

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