TOP 戦略HRBPから見た、人・組織・事業・経営の現在&これから 「焼け石に水」な制度改変に終止符を打つ-体感型の人事評価制度を作るには

2020/10/08

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第4回

「焼け石に水」な制度改変に終止符を打つ-体感型の人事評価制度を作るには

  • 組織
  • 35CoCreation合同会社 CEO 桜庭 理奈氏

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私が暮らす茨城では、秋らしい食材である栗や柿、リンゴを見かける時節になりました。夜長な夜にはコオロギや鈴虫、蛙の鳴き声に耳を傾けながら、今年はコロナの影響もあってか、一年が例年以上に早く過ぎていったなぁ、としみじみと考える瞬間があります。これから師走に向けて2020年もラストスパートに差し掛かります。皆さんいかがお過ごしでしょうか。

 

さて、この時期は、企業によっては期が変わるタイミングでもありますね。それと同時に、評価制度、評価項目、評価システムの見直しに取り組んでいる企業もあると思います。最近特に「形骸化してしまっている評価制度を改訂したいのだが、何を軸に見直しをしていいか迷ってしまう」というご相談をいただきます。その中でよく耳にする声として、以下のような代表的なものがあります:

 

・従来の経営からトップダウンでのカスケード型(上から下へ連なって展開する型)の目標設定が時代に合っているのか分からない

 

・今まで各部門に裁量を任せすぎていて、今更全社で一丸となって統率の手綱を引くような印象を与えることで、チームの士気を下げるような制度は作りたくない

 

・部門の統廃合で、一人ひとりが自己完結する裁量を持たせたのは良いが、個人商店化してしまってチーム感を失った組織に課題を感じる。チームとの連携をもっと促進するような評価項目をどのように盛り込んだらよいか

 

・数値目標だけに焦点を当てすぎた目標設定と評価で良いのか。何を達成するかも大切だが、同じくらいどのように達成するかの行動も評価しなくて良いのか

評価制度のどこを変えたいか、の前に、評価制度で何を成し遂げたいのか意図を明確にする

先述の相談内容を耳にして、私が最初にお伺いするのは2つの問いかけです:

 

1.評価制度をどのように変えるかどうかの話の前に、そもそもなぜ見直しをするのかの経営の意図は何か

2.そこに寄り添った制度を実装すると、どのようなチームメンバーの行動が変容することを期待するのか、という明確なビジョンを持っているか

 

 

評価制度を何らかの形で変更したいという共通認識があるのであれば、つまりそれは、何らかの理由でその制度が機能不全を起こしていることを、皆さんが多かれ少なかれ違和感を持って感じているからではないでしょうか。まずは、その違和感について、きちんと話し合っていますか。多くの場合形骸化しやすい評価制度の特徴として、経営のメッセージや事業成長指針の方向性と分断されている、別個の評価のためだけの仕組みが出来上がっていることが挙げられます。結果として、組織やチームの中に目的意識を持って日々の仕事に向き合うとい...

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プロフィール

  • 桜庭 理奈氏

    35CoCreation合同会社 CEO

    外資系金融企業での営業・企画推進を経て、人事へキャリアチェンジ。複数の外資系企業において、多国籍な職場環境で戦略的な人事を担当。2016年、アジアパシフィック地域統括の戦略人事担当として、外資系医療メーカーのGEヘルスケア ・ジャパン株式会社へ参画。2017 年より同社日本法人の人事本部長、2019年より執行役員として着任。2019年より組織開発コンサルティング活動をパラレルで開始し、2020年5月より35 CoCreation (サンゴ コ・クリエーション)合同会社を設立し、人事部&人事部長不在の多様な組織間で、CHRO(チーフ・HRオフィサー)人材のシェアド・リソース・サービスを提供する、人財プラットフォーム事業の代表を務める。愛知県出身。趣味はダイビング。