TOP スペシャルコラムドラッカー再論 組織社会・知識社会におけるマネジメントの必然性と役割。

2020/09/21

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スペシャルコラムドラッカー再論

第235回

組織社会・知識社会におけるマネジメントの必然性と役割。

  • エグゼクティブ
  • マネジメント
  • 株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO 井上和幸

 

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ドラッカーは、組織社会と知識社会のそれぞれの発展には関係があると言及する。知識によって生計を立てられるようになったのは組織社会になったからであり、組織が存在しうるようになったのは、多くの人が高度の学校教育を受けるようになったからである。

 

「マネジメントは、この二つの発展の原因であり結果である。マネジメントは、組織が機能し、それぞれの使命を遂行することを可能にする機関である。マネジメント自体、一つの知識である。それ自体の領域、スキル、知識をもつ体系である。しかもこの組織社会において、組織のマネジメントを構成する人たちが社会のリーダー的階層を形成している。」(『マネジメント–-課題、責任、実践』)

 

組織をして、社会、経済、コミュニティ、一人ひとりの人間のために成果をあげさせることが、今日のマネジメントの役割であるとドラッカーは言う。
そのために今日、最も必要なことが、マネジメントの人間が自らの体系、手法、課題、責任を知ることであり、自らその役割を果たすことである、と。
(「だから、そのために私が、マネジメントについての体系を明らかにし、経営者・リーダー諸氏にお伝えしているのだ。しっかり聞きなさい」というドラッカーの声が聞こえてきそうだ。)

 

「マネジメント・ブームは、マネジメントのスキルと能力に焦点を合わせた。だがそれは、マネジメントの仕事を組織の内部に関わるものと規定した。したがってそれは、組織構造、動機づけ、管理手段、マネジメント・サイエンス、マネジメント教育を主題とした。(中略)それは当然だった。正しくもあった。誰もが自らのスキルのことを知らなければならない。自らの仕事を知らずに世界を正そうとしても無益である。」(『マネジメント–-課題、責任、実践』)

 

しかしそのマネジメント・ブームが結果として教えたことは、マネジメントが組織の内部に関わることに留まっていては限界があり、充分にその役割を果たすことはできないということだった。マネジメントとは、内部のためのもであるのと同等以上に、外部のためのもの、価値、人、社会に関わるものであるということだ。

 

「マネジメントの第一の役割は、組織が自らの使命を果たすようマネジメントすることである。成果をあげることである。第二の役割は、仕事を生産的なものにし働く者に成果をあげさせることである。第三に、よりよい社会をつくることである。これらの役割は<技術官僚>(※内向き志向の代名詞としてドラッカーは使っている)のそれをはるかに超えるものである。」(『マネジメント–-課題、責任、実践』)

 

 

▼2020年10月13日(火...

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プロフィール

  • 井上和幸

    株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

    1989年早稲田大学卒業後、リクルート入社。2000年に人材コンサルティング会社に転職、取締役就任。2004年よりリクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)。2010年に経営者JPを設立、代表取締役社長・CEOに就任。 『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ずるいマネジメント』(SBクリエイティブ)『30代最後の転職を成功させる方法』(かんき出版)など著書多数。