2020/07/15
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イマ、ココ、注目社長!
第100回
少量のデータでリアルタイムに学習するAIが、分散型社会を実現!様々な業界の一極集中問題を解決したい。
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- 秋吉 信吾氏 株式会社QuantumCore(クアンタムコア) 代表取締役 CEO
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AIといえば、その主流はディープラーニングですが、ディープラーニングは膨大な学習データ量を必要とするため、対応できない領域もあります。例えば、個人データ(ヘルスケア、話者認識など)や、工業現場(異常の発見、機械制御など)、また自然現象など複雑すぎる問題では、諸事情から取れるデータが少なすぎて、高精度のモデルの作成は困難でした。
そうした課題を「レザバーコンピューティング」を活用することで解決し、《少量学習データで超高速・高精度、かつ簡単・安価な》ソリューションを提供しているのが『株式会社QuantumCore(クアンタムコア)』です。同社代表取締役CEO・秋吉信吾氏に話をうかがいました。
(聞き手/井上和幸)
ディープラーニングでは対応できない分野で大きな強みを発揮。
秋吉さんは、大学院(修士課程)を修了後、2010年にエキサイト株式会社に入社。それと並行して、2012年頃から独学でディープラーニングの研究を始めました。2014年に移ったスタートアップスタジオ、Mistletoe(ミスルトウ)株式会社では、創業者の孫泰蔵氏からその研究が評価されて、音声・画像認識、文書要約、エージェントシステムなどの研究開発を担当しています。
実は、秋吉さんは学部生時代にスタートアップに短期間関わったことがあり、そのときの経験があまりにも大変だったため、就職する前には「起業は一旦いいかなという気持ちになっていた」とのこと。ところが、Mistletoeで孫泰蔵氏のビジョンに触発されるなどして、「2020年までには自分の事業を持ちたい」という気持ちになっていったといいます。
その後、株式会社デジタルガレージを経て、2018年には株式会社QuantumCoreを設立。ディープラーニングの次を担うとされる、レザバーコンピューティング(※)を活用した新しい次世代多変量時系列処理(RNN)ソリューションを提供しています。
※)Reservoirは貯水池という意味で、レザバーコンピューティングはリカレントニューラルネットワーク(Recurrent Neural Network:RNN)の一種で、最近新たな機械学習方式として注目されている。入力層、中間層(リザーバー層)、出力層(リードアウトニューロン層)の3層で構成される教師あり学習を行う。...
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