TOP とことん観察マーケティング ライブハウスに見るリアルイベントの復活

2020/07/22

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第38回

ライブハウスに見るリアルイベントの復活

  • マーケティング
  • 経営
  • 有限会社オフィスフレンジー 代表/株式会社 鎌倉新書 執行役員・マーケティング部部長 野林徳行氏

 

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野林徳行です。「KEIEISHA TERRACE」にてマーケティングコラムの連載をさせていただております。

38回目のコラムです。新型コロナウイルス感染症に大きな影響を受けてしまったライブハウス。以前のコラムでも、オンライン技術の進化とともに、オンラインを活用しながらリアルがどう工夫をしていくか・・・ライブハウスだけでなく、多くのイベントや居酒屋などリアルの空間のルールが変化していくというコラムを書きました。今回は、ライブハウスについて、5月・6月のニュースを拾いながら書いていきます。

■新型コロナによるエンターテインメント業界の打撃

厚生労働省が発表した「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」では、感染拡大防止に極めて重要であることを踏まえ、多数の人が集まるような全国的なスポーツ、文化イベント等については、大規模な感染リスクがあることを勘案し、中止や延期又は規模縮小等の対応を要請すると示されており、アーティストのみなさんも安全確保を最優先に考慮した結果、様々なイベントやライブが中止や延期されてきました。

 

徐々に再開の兆しが見えてきているものの、withコロナの環境においては、以前のような熱狂の場であることへの制限がかなり大きいのが現実です。

 

あるライブハウス店長は、ライブハウスの売上は軒並み前年度比9割以上減だと予測しています。6月・7月も公演中止が決まっています。ライブハウスに行く不安や、学校や会社から避けるような指示が出ているケースもありまだまだ課題満載です。

 

アーティストももちろんだが、ライブハウスには、無理解や中傷などもあり、経営者も疲弊しています。残念ながら「あのライブハウスが・・・」という閉店ニュースも後を絶たないことをもどかしく思います。

「出演者と客の間を2メートル空けること」など行政の方針

大阪府では6月の要請解除に向けてガイドラインが出されました。ライブハウスについては、施設内は原則着席とし、できない場合は客どうしの距離を一定程度離すとともに、ステージと客席の間も一定程度離すか、アクリル板や、透明のカーテンなどで遮蔽することを求めています。

 

6月に全国の自粛要請を解除した政府がまとめたガイドラインでは「出演者と客の間を2メートル空けること」、「店が狭く2メートルを確保できない場合は、フェイスシールドを着用する」、「客同士は1メートルのソーシャルディスタンス」などの内容が盛り込まれています。

 

業界側もガイドラインを作っていて、小規模なライブハウスの団体「日本音楽会場協会」では、「演奏中、歌手の前には飛沫を遮断するものを設置して、ほかの演奏者はマスクを着用」、「観客が歌う行為は禁止」などのほかに、「握手会は自粛」とし、例外として、「すべての握手の間に手をアル...

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プロフィール

  • 野林徳行氏

    有限会社オフィスフレンジー 代表/株式会社 鎌倉新書 執行役員・マーケティング部部長

    1964年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。1987年リクルート入社。経営企画、事業戦略、商品企画、プロモーションプランニングなどを担当し、カスタマーを知ることに徹底的にこだわった行動で各事業の業績向上に寄与。ブックオフコーポレーションへの出向を経て、2003年ローソン入社。執行役員としてマーケティング、エンタテイメント、商品開発を担当し、数々のヒット企画を生み出した。2010年ローソンエンターメディア代表取締役社長に就任。2012年レッグス入社。CMOとしてキャラクターを活用した販売促進を強化。2016年FiNC CMO就任。人工知能を活用したヘルスケアアプリのマーケティングを推進。現在はブックオフコーポレーション取締役、高木学園マーケティング講師。著書「とことん観察マーケティング」をベースにした講演などを実施中。