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2020/07/01

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第37回

自動販売機のプラットフォーム戦略 Coke ONアプリ

  • マーケティング
  • 経営
  • 有限会社オフィスフレンジー 代表/株式会社 鎌倉新書 執行役員・マーケティング部部長 野林徳行氏

 

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野林徳行です。「KEIEISHA TERRACEにてマーケティングコラムの連載をさせていただております 

37回目のコラムです。多くの企業の課題は「カスタマーを知る」を後回しにしてしまうこと。「企業とは誰をどうやって幸せにするか」。そのミッションとKPI管理が一本になっていない時にたくさんの問題が起こります。つねに「カスタマーを知る」を意識しましょう。 

 

今回は、日本コカ・コーラ社の自動販売機の戦術を見てみましょう。 

 

■自動販売機が持つ可能性 

こんなに飲料の自動販売機が存在する安心できる国は日本くらいでしょう。自動販売機を壊してお金を盗んだというニュースもそんなには聞きませんね。キャッシュレス化が進めばさらにそういったこともなくなるでしょう。また、地震などの緊急事態には中の飲料が取り出せるような機能まで備えています。 

 

私が、株式会社レッグスというプロモーション会社に在籍しているとき、メインクライアントは、ローソンなどの流通企業と、コカ・コーラのような飲料メーカーが主軸でした。よく飲料にミニカーなどのおまけをつけたキャンペーンが多くみられましたが、レッグスは当時のこういったキャンペーンの第一人者でした。 

そんな飲料メーカーさんとの付き合いの中で、自動販売機の戦略は非常に重要なものでした。便利で買い安くて・・・というだけだと、いかに売れる商品をマーケティングして並べるか・・・としか打ち手がなかったわけですが、なんとかユーザーとコミュニケーションできないかということがいつも課題にあがっていました。あたりが出ると吉野家の牛丼が値引きされるシールがついているとか、頑張ってアナログながらもユーザーを増やすための努力が行われていました。 

 

まだそれでも広告宣伝費・販売促進費の大きな使い道は、TVCM、コンビニなどの流通対策が中心でしたが、デジタル戦略が大きな意味を持ち始め、ついにCoke ONという公式アプリが登場します。それ以前からオウンドメディアのコカ・コーラパーク2016年に終了も集客できている自社メディアとして注目されていましたが、カスタマーが通りかかる自動販売機の戦術を考えたことが画期的です。 

 

Coke ONアプリの登場 

コカ・コーラ社の自動販売機は35万台あるそうです。自動販売機で飲料を買うとスタンプがもらえて15個たまるとドリンクチケットがもらえます。また、キャッシュレス化対応しています。そしてコンテンツをAR体験できます。この3点が大きな特徴でしょう。 

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プロフィール

  • 野林徳行氏

    有限会社オフィスフレンジー 代表/株式会社 鎌倉新書 執行役員・マーケティング部部長

    1964年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。1987年リクルート入社。経営企画、事業戦略、商品企画、プロモーションプランニングなどを担当し、カスタマーを知ることに徹底的にこだわった行動で各事業の業績向上に寄与。ブックオフコーポレーションへの出向を経て、2003年ローソン入社。執行役員としてマーケティング、エンタテイメント、商品開発を担当し、数々のヒット企画を生み出した。2010年ローソンエンターメディア代表取締役社長に就任。2012年レッグス入社。CMOとしてキャラクターを活用した販売促進を強化。2016年FiNC CMO就任。人工知能を活用したヘルスケアアプリのマーケティングを推進。現在はブックオフコーポレーション取締役、高木学園マーケティング講師。著書「とことん観察マーケティング」をベースにした講演などを実施中。