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2020/04/22

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成功する経営者は皆、多読家。「TERRACEの本棚」

第100回

経営者にこそ、アドラー心理学が必要なのはなぜか

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成功する経営者は皆、多読家。
「TERRACEの本棚」では、成功している経営者が注目している、読んでいる書籍をご紹介してまいります。
今回は、『経営者を育てるアドラーの教え』
本書の編集を手掛けられた、致知出版社の小森俊司氏に見どころを伺いました。

 

 

ここに一匹の猛犬と、人類最強のプロレスラーがいます。
両者を檻の中に入れ、武器も持たず素っ裸で闘わせたら、さて、どちらが勝つか?

 

答えは言わずもがなでしょう。強い牙と爪を持つ猛犬には、敵いようがありません。

 

動物の中でも体躯の小さな犬一匹にすら勝てない。
ならば、そんな極めて弱い生き物であるはずの人間が、なぜ万物の霊長たり得たのか?

 

心理学の巨人・アドラーは、
「人間が、弱者の自覚のもとに“劣等感”を持っていたから」と喝破します。

 

つまり人間は、自分たちが自然界の中で、いかに弱く、ちっぽけな存在であるかを痛いほど自覚していた。
だからこそ自ら群れをなし、その群れの中で信頼を学び、信頼できる集団で狩りに出て、協力をしたのだと。

 

その行動原理は、時が経ち、会社という組織を結成するに至った現代も、まるで変わりがないように感じます。

 

アドラーはこうも言います。

 

「われわれは他者と結びついて生きている。
人間は、個人としては弱く、限界があるので、一人では自分の目標を達成することはできない」と。

 

本書は、そんなアドラーの教えを35年以上にもわたり、研究・普及してきた第一人者である岩井俊憲先生が、自らの体に深く刻み込まれたアドラーの教えを、初めて経営者向けに綴った一冊です。

 

  • 信用と信頼はどこが違うのか
  • 経営者は耳学問の大家になれ
  • 期待にはハシゴをかけろ
  • 社長の姿勢が変革のモデルにならなくてはならない
  • 感謝の見逃し三振はしてはいけない

 

……などなど、時代が平成から令和へと移ったいま、経営者はいち早く「恐怖・不信・軽蔑」による“支配”のマネジメントから、「尊敬・信頼・共感・協力」に基づく人間関係へとシフトチェンジしていかなくてはならない。
そのうえで、アドラーの教えがまたとない重要な指針になる、というのです。

 

アドラー心理学は、生身の人間を対象とした「人間知の心理学」とも呼ばれるそうです。
決して机上の空論ではありません。

 

そしてその言葉がより深く胸に迫ってくるのは、著者である岩井先生ご自身が、過去に、仕事・家族・財産の3つを同時に失うという絶望体験から、アドラーの教えをもとに死にもの狂いで立ち上がり、自らも35年間に及ぶ経営者経験を積まれてきているからに他ならないでしょう。

 

文中に出てくるアドラーの言葉は、すべて太字にして分かりやすくしましたが、先生の実体験や解説をもとに味わうアドラーの言葉は、刺さり方が違います。

 

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プロフィール

  • 小森 俊司氏

    小森 俊司氏

    致知出版社 書籍編集部課長

    1979年滋賀県生まれ。京都精華大学1年の時、文章を見てもらった某雑誌の副編集長から「君みたいな人間は、東京に行って潰されてきたらいい」と言われ、一念発起。在学中にダチョウ倶楽部とナインティナインの評論記事が『日経エンタテインメント!』に掲載される。2004年致知出版社入社。月刊『致知』で約10年間、企画・取材・執筆に携わり、2014年より書籍編集部へ。担当書籍に『ぼくの命は言葉とともにある』(福島智・著)、『JALの奇跡』(大田嘉仁・著)、『国語の力がグングン伸びる1分間速音読ドリル』『齋藤孝のこくご教科書 小学1年生』(ともに齋藤孝・著)などがある。

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