2019/12/25
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成功する経営者は皆、多読家。「TERRACEの本棚」
第85回
「モノを捨てられない自分」を変える “逆転の断捨離”!
- 組織
- 経営
- 大隅 元氏 PHP研究所 第二制作部ビジネス課 副編集長
成功する経営者は皆、多読家。
「TERRACEの本棚」では、成功している経営者が注目している、読んでいる書籍をご紹介してまいります。
今回は、『一秒で捨てろ! 人生がときめく「逆転の整理術」』。
本書の編集を手掛けられた、PHP研究所の大隅元氏に見どころを伺いました。
年末となり、大掃除シーズン到来。
毎年、「さあ、やるか」と重い腰を上げるものの、ほとんど何も変わらなかったという人は多いのではないでしょうか。
「できることなら、年内にあらゆるものを整理・整頓しておきたい。物だけでなく、人間関係や仕事のタスク、習慣なども・・・・・・」
本書は、そんな欲張りでめんどくさがり屋さんに向けた、誰でも簡単に「断捨離」できるようになる魔法の本です!(表紙の印象から「怪しい」と思うかもしれませんが・・・)。
ただし、タイトルにあるとおり「1秒」で捨てるためには、考え方を抜本的に転換する必要があります。ポイントは、「これは絶対に必要だ」という思い込みをスパッと捨て去ること。
たとえば、「会議」。
著書の成毛眞氏が元マイクロソフト日本法人の社長に就任したとき、まっさきに捨てたものが会議でした。部下たちに「君たちで勝手に会議するのは、構わない。だが、絶対に俺を呼ぶな」と伝えたそうです。理由は、自分が出るのが面倒くさいから。するとどうなったか。
ほぼすべての会議がなくなったそうです。社員たちが自ら考えて仕事するようになり、会議をしなくても十分回っていました。会議をやりたがるのはエライ人たちだから、彼らが出ないことで会議は自然消滅していったのです。
さらに著者は、会議を廃止するかわりに、終業後は街に出ることをすすめます。たとえば、ビアガーデンにいけば、景気のいい会社や、「働き方改革」がうまくいっている会社の傾向がわかります。世の中の動きをダイナミックに体感することができ、まさに“生きたマーケティング”となるそうです。
そのほかにも、「転職したら、それまでの付き合いをバッサリ捨てる」「物を捨てるときは、人を呼ぶ」「足で稼ぐ営業は時代遅れ」など、やや極端と思われるような事例も本書で紹介します。しかし、それほど思い切った決断をしないと、脳内と体内にこびりついた「思い込み」は洗い落とせません。
それに、余計な「モノ・ヒト・コト」を捨て去ると、想像以上に多くの時間が手に入ります。「人生100年時代」といえど、安穏と暮らしていれば、時が過ぎるのはあっという間。ほんとうに自分の好きなことをやるために、ムダなものをどんどん削り、浮いた時間を有効に使うべきだと痛感する一冊です。
ぜひ、本書で書かれたことを一つでもいいので実践し、心機一転、新たな気持ちで新年をお迎えください!
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