2019/06/26
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イマ、ココ、注目社長!
第32回
AIによる報道の機械化によって メディアは“ザ・労働集約”から真に人にしかできない仕事に集中すべき。
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- 米重 克洋氏 株式会社JX通信社 代表取締役
世の中で、日々起こっているさまざまな事件や事故。それが、「報道」というカタチで私たちの耳目に届くまでに、「ずいぶん速くなったなぁ」と実感することが増えました。そんなとき画面に流れているのは、現場にいる当事者や目撃者らのスマホがとらえた、生々しい映像。つまり、正真正銘の一次情報だったりします。
そんな、SNSなどで瞬く間に拡散される、「速く」「リアル」な投稿に着目したのが、株式会社 JX通信社(2008年設立)の米重克洋 代表取締役です。共同通信、NHK、すべての民放キー局が導入しているというメインサービス『FASTALERT(ファストアラート)』は、国内外のニュースサイトのみならずソーシャルメディアも監視し、報道価値があると判断した投稿を検知、配信。昨今感じるスピード報道の立役者は、同社のサービスだったのです。
(聞き手/井上和幸)
航空会社を作るために、中学生でニュースサイトを立ち上げ。
通信社を名乗りながら、社員の6〜7割はエンジニア。2018年12月には、共同通信グループと記事を瞬時に自動生成するシステムの試験運用をスタートし、「いよいよメディアの世界にもAIの時代が到来した」と多くの人々の関心を集めました。これまで文系の牙城と目されていた報道業界に、理系の発想で切り込んでいった米重氏。その事業の核たる部分には、中学生時代にニュースサイトを立ち上げ、試行錯誤しながら培った「ファクトを見極める目」がありました。
かつて、「若者の活字離れ、ニュース離れ」が業界低迷の原因だと言われていた報道業界のオピニオンに違和感を感じ、業界の構造的な問題を突き止めたことが学生起業をしたきっかけ。それからの11年という歳月を振り返り、報道・メディア業界と同社のこれからについて語っていただきました。
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