TOP イマ、ココ、注目社長! 未知の市場を切り拓き、世界一の日本酒企業をめざす。

2019/06/05

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第30回

未知の市場を切り拓き、世界一の日本酒企業をめざす。

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  • 株式会社Clear 代表取締役CEO 生駒 龍史氏

 

――その第1弾商品の『百光 -byakko-』が、今年「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2019」でゴールドメダルを獲得したそうですね。おめでとうございます。

 

生駒 ありがとうございます。IWC は1500銘柄の日本酒が出品されている最も権威あるワインのコンテストですが、数千種類の酒を飲んでいる私たちがベストだと思っている日本酒を酒蔵さんにつくってもらっているので、かなり自信はありました。自分たちが信じる美味しさ、お客様へご提供する価値が世界のトップレベルの方々に評価してもらえたことは大きな手応えになりました。

 

 

――これは半分、個人的な興味からの質問ですが、生駒さんにとって「最高の日本酒」とは一体どういう条件を満たしたものでしょうか?

 

生駒 日本酒の難しいところは「最高」がたくさんあるところ、さまざまな価値を突き詰めているところです。大吟醸のような透明感のあるお酒を突き詰めるのも一つの価値ですし、逆に、磨かないことによってコメの旨味やコクをどっしり感じることも一つの価値です。ですから、自分たちの持っているコンセプト自体をどこまで突き詰めていけるか、ということになってくると思います。

 

人間も同じですが、短所より長所を見たほうが楽しいですよね。私は、何かズバ抜けている部分に魅力を感じます。

「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2019」でゴールドメダルを獲得した『百光 -byakko-』

 

経営とは、リスクを負うことに尽きる。

――あくまでもここまでのご経験で、ということでけっこうなのですが、生駒さんが「経営とはこういうことだな」と思われることは何でしょうか?

 

生駒 リスクを背負うこと――。総合的に考えると、それに尽きると思います。私たちのようなスタートアップは、無いものをつくることが仕事です。存在しない価値や存在しない世界、存在しない市場をつくっていくことが基本的に責務になってきます。そこに対しては、リスクを背負うことしかできません。

 

リスクとは、例えば、お金です。資金調達をして投資家から資金をお預かりするのも一つのリスクですし、銀行からお金を借りるのもリスクです。また、時間もそうですね。有限の人生で、この仕事に時間を使うのも一つのリスクです。会社にかかわる皆の、かけがえのない時間を仕事に使ってもらっているわけですから。

 

上手くいっている経営者はリスクの取り方も大胆ですし、タイミングも上手い。だから経営というのは、リスクをとることということに尽きると思いますね。

 

 

――イコール、経営者というのは、そういうことですね。

 

生駒 ただ、経営者の本質は、それに加えて「希望を見出し続けること」だと思っています。リスクを取るだけでは、基本的にしんどいことばかりになります。私たちは何のためにリスクを背負っているのか? なぜそれをやっているのか? を考えたときに、「私たちはこれだけの明るい未来をつくることができるんだ」と思えることが重要です。希望に対して人間は努力していくことができます。希望と可能性を見出し、それを世間に伝えていくこと――経営者の役割としてはそこが重要なのではないかと、最近、特にそう思うようになっています。

 

 

プロフィール

  • 生駒 龍史氏

    株式会社Clear 代表取締役CEO

    日本大学法学部卒業後、2年間の社会人経験を経て独立し、2013年2月に株式会社Clearを設立。日本酒のサブスクリプションコマース事業、日本酒ダイニングバーの創業を経て、2014年にローンチした日本酒専門WEBメディア「SAKETIMES」は現在、月間70万ページビュー・30万ユニークユーザー数に及び、最大級に成長。2016年には英語版WEBメディア「SAKETIMES International」をリリースし、ネイティブのライター・編集者とともに世界中に「SAKE Curious(=SAKEに興味を持つ人たち)」を増やすことを目指している。2018年7月に老舗酒屋有限会社川勇商店を買収し、プレミアム日本酒専門のD2Cコマース「SAKE100(サケハンドレッド)」をスタート。“100年誇れる1本を。”をテーマに掲げ、すべての商品をClearと酒蔵で共同開発し、高い付加価値を有する高品質・高価格な日本酒だけを、インターネットを通じて販売。同年10月に7500万円の資金調達を実施し、SAKE100の世界展開を狙う。