TOP 成功する経営者は皆、多読家。「TERRACEの本棚」 メタ視点を獲得し、モヤモヤや苛立ちを解消する一助に

2019/04/24

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第36回

メタ視点を獲得し、モヤモヤや苛立ちを解消する一助に

  • 組織
  • 経営
  • 書籍編集者、dZERO(ディーゼロ)代表取締役 松戸さち子氏

 

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成功する経営者は皆、多読家。
成功している経営者が注目している、読んでいる書籍をご紹介してまいります。
今回は、『自己矛盾劇場 ―「知ってる・見えてる・正しいつもり」を考察する』。
編集を手掛けられたdZEROの松戸さち子氏に、本書の見どころを伺いました。

 

 

著者の細谷功さんは、「地頭力」という言葉を世に広め、思考系ビジネス書の著者としてヒット作を世に送り出してきました。しかし実は無類の読書家で、哲学書や数学書のマニアでもあります。

 

その「引き出し」をネタに、「ビジネス書の棚」からはみ出していただくことを目的に企画したのが、「知の構造」シリーズです。『自己矛盾劇場』は、シリーズ第三弾となります(第一弾『具体と抽象』、第二弾『「無理」の構造』)。

 

本シリーズは、即効の実用性、ハウツーを目指すものではなく、一度ものにすれば、ビジネスにおいても人生の岐路においても力になり得る「メタ認知」の扉を開くことにあります。したがって、書店によっては「ビジネス」棚ではなく、「思想・哲学」棚で展開しているところもあります。

 

『自己矛盾劇場』は、他者や自分の「自己矛盾」に気づくことにより、メタ視点(一つ上の視点)を獲得するきっかけにしていただくことを目指しています。

 

解題すれば、「他者の自己矛盾という喜劇を笑っている自分もまた、自己矛盾を演じている喜劇役者かもしれない」。本書は、そんな「劇場」を言語化・図式化しています。

 

たとえば以下の言い方は、メタ視点から見れば大いなる自己矛盾です。

 

「自分の頭で考えろ」
「イノベーターを育てる」
「全社一丸となって多様性を推進する」
「中途半端な知識で歴史を語るな」

 

 

本書では、世にあふれているこうした事例を取り上げながら、自己矛盾が生じる社会の仕組みや人間心理のクセをひも解きます。

 

本書を読むことで、うすうす感じていたこと、モヤモヤしていたこと、苛立ちや閉塞感を覚えていたことの構造が可視化され、一気に視界が広がる(メタ認知の扉を開く)感覚を覚えることでしょう。他者とのコミュニケーション、新しいことへの挑戦、苦境でのサバイバルなど、さまざまな場面での応用が期待できます。

 

最後に、「自己矛盾の三つの特徴」をご紹介して、本書のご紹介を終えたいと思います。

 

①自ら気づくことはきわめて難しい。
②気づいてしまうと、他人の気づいていない状態が滑稽でたまらない。
③他人から指摘されると「強烈な自己矛盾」が始まる。

 

『自己矛盾劇場 ―「知ってる・見えてる・正しいつもり」を考察する』

著者:松戸さち子

出版社:dZERO

価格:1,944円(税込)

 

 

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プロフィール

  • 松戸さち子氏

    書籍編集者、dZERO(ディーゼロ)代表取締役

    文芸誌編集、男性・ビジネス誌記者を経て書籍編集者に。 講談社、大和書房、亜紀書房などで単行本、全集、新書、文庫の編集経験を積んだのち、2013年、出版社dZEROを立ち上げる。 担当した作品に、『立川談志遺言大全集』『談志 最後の落語論』『立川談志自伝 狂気ありて』『江戸の風』(以上、立川談志著)、『宅間守 精神鑑定書』(岡江晃著)、『いま、すぐはじめる地頭力』『会社の老化は止められない』『具体と抽象』『「無理」の構造』(以上、細谷功著)などがある。