2019/02/15
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理論で固める経営戦略
第15回
大企業は“ティール”から何を学べるか(セルフ・マネジメント編)
- 経営
- 佐々木一寿 作家、経営者JP総研客員研究員
前回は、多くの企業が採用するオレンジ型組織がティールから学ぶべきポイントとして「ホールネス」の側面を取り上げた。
今回は、ティールの導入の可能性を探る上で最重要なブレイクスルー「セルフ・マネジメント」(自主経営)を取り上げる。
■7つのパラダイム
■ティール型組織の、3つのブレイクスルー
- セルフ・マネジメント(自主経営[self-management])
- ホールネス(全体性[wholeness])
- 存在目的体現(エボリューショナリー・パーパス[evolutionary purpose])
◇「セルフ・マネジメント」は最難関にして最もティールらしい特徴
『ティール組織』の著者ラルーは、3つのブレイクスルーは、それぞれ相互に連関性があるという。前回までに述べてきた「存在目的体現」「ホールネス」を踏まえつつ「セルフ・マネジメント」を解説していくにあたって、最初にことわっておきたいことは、「セルフ・マネジメント」を既存組織に導入することは途方もなく難しいだろうということだ。そして、おそらくセルフ・マネジメントこそがティール型の最大の特徴だといっても過言ではない。
実際、本書で紹介されている記述には多くのビジネスパーソンが度肝を抜かれるだろう。少なくともオレンジ的な意思決定の世界観からはおよそ想像がつかないものばかりで、いままで”常識的に”組織運営をしてきた人ほど拒否反応を示すのではないかと思う。そして、私を含めて多くの人に「マネジメントとは、いったい何なのか」を否応なく深くまで考えさせ続ける。その意味では、セルフ・マネジメントは進化型(evolutionary)というよりも革命的(revolutionary)だと言ったほうが印象としては相応しいようにも思えてくる。
では、ティールの「セルフ・マネジメント」はどのように”革命的”なのだろうか。
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