TOP ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術 リーダーは時間という経営資源の価値を最大化せよ!

2018/12/13

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ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術

第18回

リーダーは時間という経営資源の価値を最大化せよ!

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  • ビジネススキル
 

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プレイヤーの時は、イキイキと仕事をしていた人が、リーダーになった途端に輝きを失うのはなぜだろうか?

 

■仕事に振り回されるリーダー

本書を書いた理由はプレイヤーの時は、イキイキと仕事をしていた人が、リーダーになった途端に輝きを失ってしまうのをたくさん見てきてどうにかしたいと思ったからです。   私自身、リーダーに昇格するまでは自分のペースで仕事をしてきましたので、時間の余裕がありました。それが昇格した途端、一気に変わりました。   「何でこんなに時間がないんだ」   「気付いたらもう夕方だ。今日も何も仕事を進められなかった」   特に昨今ではプレイングマネジャーがほとんどです。

プレイヤーの仕事に加え、会議や作成資料がリーダーになった途端大幅に増えます。リーダーが時間をとられるのはそれだけではありません。

 

部下からの困った相談、部下からのミスの報告、上司からのちょっとした頼まれごと、部下との1on1、文句を言ってくる部下の話の傾聴、意見をしてくる部下との対話、数えきれない量の仕事が発生します。

 

「こんな状態になるならリーダーなんてならなければよかった」と、あまりの忙しさに叫びたくなったこともあるのではないでしょうか。

 

そう思った時、待ってください。

 

「時間調整はできるんです」正確に言えば、「調整できる時間はあるんです」という言い方が適正かもしれません。

 

■仕事を減らすこともリーダーの仕事

私は今まで数多くの経営者・管理職に会いしましたが、成果を出している優秀な人ほど、ゆったりしていました。せわしなく仕事をしている様子がみじんも見えなかったのです。暇そうにしている人ばかりでした。

 

リーダーに仕事の時間を管理する「タイムマネジメント」の話をすると、「プレイヤーの時にそれはいろいろやったよ。リーダーになってまでやるのかよ」と反論したくなった人もいるでしょう。

 

しかし、プレイヤーの時の効率化とリーダーの効率化は種類が違います。プレイヤーの時はITスキル(単語登録、メールの定型文の作成、Excel関数やマクロを使う)や移動時間の短縮などがメインだったのではないでしょうか。

 

一方、リーダーになってからもそのような仕事の効率化をすることもありますが、それよりも仕事の削減のほうが多いのかなと思います。プレイヤーの時と違って、自分の権限で減らせる仕事が出てきます。

 

しかし、それ以上に大切と感じるのは影響の大きさです。

 

仮に、あなたが営業マンだとして、訪問しやすくて話は弾むけど、売上の上がる見込みのないお客さまを月に3件訪問していたとしましょう。仮に1件あたりの面談時間を1時間と仮定して計算すると、1時間×3件=3時間の削減になります。

 

その一方で、リーダーは、自分のチームでやっていた定例会議を月2回から1回に減らしたとします。チームメンバーはリーダーを入れて7人とします。仮に1回の会議が1時間とすると、1時間×7人で7時間の削減です。

 

 

プロフィール

  • 吉田 幸弘氏

    吉田 幸弘氏

    人財育成コンサルタント

    大学卒業後、大手旅行会社を経て学校法人、外資系専門商社、広告会社にて営業、広報及び管理職を経験し、独立。必ずしも順風満帆なキャリアとはいえず、3度の降格人事から這い上がった経験を持つ。現在は経営者・中間管理職の方向けにコンサルティング活動及び講演・研修など年間100本以上行なっている。わかりやすく実践的ですぐに行動に移せる内容と評判を得ているオリジナルで生み出した西郷隆盛式リーダーシップは、NHK朝のニュース番組「おはよう日本」でも特集された。主な著書に「リーダーの一流、二流、三流」(明日香出版社、部下のやる気を引き出す上司のちょっとした言い回し(ダイヤモンド社)などがある。

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